願いをかけて


「好きな絵でも飾って」と戴いた額に、鏡を入れた。
この店が大好きだった方の贈りもの。

木枠のむこうには、光の満ちた穏やかな日が映る。
この中はいつも暖かくてたおやかな時が流れてほしい。
春、私はどんな種を播きましょう。

萩尾エリ子 / simples