香り仄かに 2024年04月01日 掲載 束ねたのは門出の花。 さてと庭を見渡せば、スノードロップ、ラベンダーの葉とタイムの枝のみ。 春を待つ私たちのもとには、ときおり心尽くしの花が届く。 その一輪に、マーケットで見つけた赤い新芽のユーカリを合わせる。 ふいに暖かくなって、林の中の小さな花たちが顔を出す。 春の精の杖ひと振りと、ささやかな想いが作る花束は どこにもない、たったひとつのもの。 萩尾エリ子 / simples « 新しい記事 | 古い記事 »