陽だまりを探して


葉が落ちて、風が冷たくなると、赤い色が恋しくなる。
とんがり帽子の妖精と、小さなりんごと、バラの実と。

私は赤い靴下をはいてみる。
くるりと巻いたストールも赤いタータン。
白い季節に暖かなひと色を足して、12月を歩く。

萩尾エリ子 / simples