静かに積もる 2018年11月01日 掲載 青々とした苔の上にも木の葉が舞う。 その中に菫のひと株が息づく。 そこはかつて木の椅子だった。 繰り返す季節を重ねて、草屋根も生まれた。 巧まないことの清々しさを知る。 春が来たら、あの菫は花をつけるだろうか。 時おりの風を、雨を、そして光を受けて、秋が降り積もる。 萩尾エリ子 / simples « 新しい記事 | 古い記事 »