すずやかに 2017年08月01日 掲載 この月は、すべての窓を開ける。 小さな店は緑に溶けて、息をする。 風は朝を、夕暮れを、ひっそりと運ぶ。 冷たい草のお茶が、身体に浸みてゆく。 夕立の後は虹。蓼科のひと夏。 手も足も背中も、みんな緩む。伸びる。 萩尾エリ子 / simples « 新しい記事 | 古い記事 »