光、一枝 2017年03月01日 掲載 二月に戴いた桜の枝。その蕾は固い。 窓越しの光と部屋の温もりと人のまなざしに包まれ、薄桃色の蕾はゆっくりとふくらむ。 開いた花は淡く白。 年をかさねた友に一枝、母に一枝、深い悲しみを抱いた人の手掌の花束に。 それぞれの胸に淡き光を。仄かな希望を。 萩尾エリ子 / simples « 新しい記事 | 古い記事 »