草に還る 2016年10月01日 掲載 気難しい性格は、彼女に「わさび」という名を与えた。 季節と香りに包まれ、自由な生涯をおくる。 晩年は無愛想を柔らかな毛皮にしまい、きっちりとショップ猫をした。 いつものように秋の中に出ていったまま、戻ることはなかった。 蓼科在住の作家のエッセイを飾ったのは後のこと。 最後の仕事は、美しくそして見事だった。 愛してくださった皆様に心からの感謝を。 わさび 1999-2016 萩尾エリ子 / simples « 新しい記事 | 古い記事 »