ひっそりとひとり 2010年02月01日 掲載 古い椅子を張り替えてもらった。 「昭和5年張り替え」の文字が現れる。 100才を超えているのかもしれない。 椅子はずっとここにあって、人が座り、猫が眠った。 じいさん椅子は若々しく胸を張り、今日も人を待つ。 背筋を伸ばし、ただ在り続けることを、またひとつ学んだ。 心に桃色のぼんぼりが灯る。 春の風は、もうすぐやってくる。 萩尾エリ子 / simples « 新しい記事 | 古い記事 »