太陽の光と共に開き、夕暮れに閉じるポットマリーゴールドの花たち。
このオレンジ色をかご一杯摘むのは、心弾むひとときです。
光から生まれた花びらは、サラダ、バターライス、パンやクッキーに色彩を添えます。そしてお茶、スキンクリーム、チンキ剤、浸出油などの光の雫となり、柔らかな薬となって、私たちに浸みわたります。
学名のCalendulaの意味は、“月の第一日、一ヶ月”。
毎日、毎日、咲き続ける太陽の娘は、私たちの宝もの。
畑で生まれた黄金は、ハーバルノートのアルケミストたちをこのうえなく、幸せにするのです。
萩尾エリ子 / simples