南側の窓の木枠にエナガがとまりました。
私たちがうれしくて、どきどきしている間にも、忙しく行ったり来たりします。
だれかが気づきました。“クモの糸を運んでいる!”
きらきらと光るクモの糸は、柔らかくて美しい巣作りの材料なのでしょう。
庭の桃色の匂いスミレが咲きました。
ショップにはいただいたダンコウバイ、マンサク、キブシの花の枝を飾りました。
樹は天と地をつなぐもの。
そして明ける空の下、林ではたくさんの小鳥たちが鳴きます。
甘くかぐわしい空気の中で、天と地がつながり、新しい生命たちが生まれる春です。
萩尾エリ子 / simples